給料を上げるのにどのような職種だろうと関係はないけれど、身体障害を持つ方は肉体労働が難しいため必然的にデスクワークを選択することが多くなる。
エンジニアやプログラマー、デザイナー向けの教育を受けてきた人はそのままその道へ進むことができるが、そんな道筋を描いて生きてきた障害者は多くないだろうし、後天的に障害を得た人の多くはいきなり選択肢が減るわけだから未経験OKの事務職としてバックオフィス(人事・総務・経理)に行く人が多くなる。
かくいう私もそういう事情で人事職につくことになった。
そこで今回はどうすればバックオフィス勤務の給料を上げていけるのかをお話します。
・ぶっちゃけ!
結論としては現職の昇給率次第で継続勤務か、昇給率にあまり期待できない場合は実績作って転職。
の2択です。
転職前に現職と給与交渉というのも有りですが、その場合既に他社の内定と給与が提示されている状態でしょうし、何より気持ちが新しい環境のほうへ向いてしまっているんじゃないでしょうか。(私はそうでした)
・バックオフィス業務は評価されにくい?
バックオフィスの業務内容自体が評価されにくい部分があるため、昇給は難しいと感じている人もいるんじゃないでしょうか。
それは本当にその通りなんですが、ではなぜバックオフィス業務が評価されにくいのかを考えていきます。
・バックオフィスが評価されにくい理由
そもそもバックオフィス業務というのは会社が小さいころは存在すらしていなかったり、起業した社長が一人でやっていたりします。
それも好きでやっているわけではなく、労働基準法や会社法に対応するために仕方なくやっているというケースがほとんどでしょう。
会社が大きくなるにつれてこの業務負担も次第に手に負えなくなる量になっていくため、専任担当者を雇用していくというのが一般的な流れになります。
この流れで分かる通り、経営者から見たバックオフィス業務というのは大事なことではあるけれど、自分がやっていた業務の切り出しでしかなく、利益を生まない部署だということです。
そのためバックオフィス初採用時は人件費の高い経験者ではなく、未経験可の募集であったり、他部門からの人事異動で未経験者に担当させるというケースも多いです。
これは自身がやっていた業務を切り出して渡すだけという認識のためです。
・昇給率を元に未来の年収を逆算する。
多くの会社が評価制度を元に昇給を行っています。
年に1回~2回が一般的ですが、ここでの昇給がどのくらいなのかを知っておくと転職の検討もしやすくなると思います。
例えば平均的な昇給額が5000円の会社だったとすると、1年勤務して上がる年収は6万円ということになります。
年収300万円からスタートして10年勤務した場合360万円です。
10年で60万円の昇給を十分と捉えるか、少ないと捉えるか、ということですね。
※この例で実際に10年勤務した場合は昇給のほか昇格昇進もあるでしょうから60万円以上にはなると思います。
昇給の幅は会社によって大きく違いますが、共通していることとして利益がどんどんあがっている会社は昇給の幅も大きいところが多いです。
逆の場合は難しいです。
・転職のための実績作りとは
現状の昇給率を見て、もっと年収を上げたいと思った場合はいよいよ転職の出番です。
バックオフィスでの実績作りとは基本的にはルーチン業務となります。
ただし、初めて経験した業務を教えられた通りにやっていただけでは危ないです。
先ほどお話した通り、バックオフィスの業務というのは創業者が片手間でやっていて、それを切り出して未経験者に渡してきただけというものが多々あります。
そのためか中にはあまり正しいとはいえない作業も発生しています。
必要なのは、引き継いだ仕事の中身を理解すること。
なんのためにその作業をしているのかを理解することですね。
中身を理解して仕事をこなしていくと、もっと効率よくできる改善案も出せるようになっていきます。
そうするとそこでの経験は他社でも活かすことができるようになりますし、面接時にその会社の課題を聞いて、自身ならどう解決するかも回答できるようになります。
※上場しているor上場を目指す会社は求めるハードルが高くなるので、バックオフィス経験を積みたい人には特にオススメです。
・結論
年収を上げていきたいと思ったらまずは現職での昇給率から未来の年収を考えてみる。
足りないと思ったら転職!です。
年収が全てとは言いません。
ちょっと足りなくてもやりがいがあったり、人間関係が良い職場っていうのはありますよね。
そういう職場に出会ったというのはとても良いことだと思います。
ただ、会社というのは大なり小なり常に変化していきます。
利益が減ったり上がったり、方針も変われば人も変わる可能性もあって、誰かが辞めたり入ったりしただけで職場の雰囲気がだいぶ変わる時があるんです。
それは良い変化だけではない時もあります。
その会社でしか活かせないスキルではなく、他社でも活かせるスキルにしておくことで、望まぬ変化が突然きた際に転職を検討できるようにしておくのは誰にとっても有効なことです。
おまけ
仮に、、、従業員100名の会社で同じメンバーが10年継続勤務していたとします。
毎年の昇給率も同じだとしましょう。
この会社がさらに10年この100名の雇用と昇給を続けることは可能でしょうか?
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