障害者雇用でよく起きる「あるある」と対策

障害者が働く上での「あるある」と対策

障害者雇用において、働く障害者側、企業側のトラブルはよく起こります。

そこで、本記事では障害者が働く上でのあるあるをいくつか紹介します。

あわせて、対策も解説しますので、就職する側も雇用する側も、ぜひ参考にしてください。

※今回の記事の「障害」は主に身体障害を指しています

目次

障害者が働く上でのあるある

障害者が働く上でのあるある

まずは、障害者が働くうえでよく起きるあるあるについて紹介していきます。

とくに多いものは、以下の5つです。

  • 仕事が上手く進められない
  • コミュニケーションがうまくとれない
  • 会社側の配慮に不満がある
  • 評価が適正でなく感じる
  • 通常業務に支障はないのに過度に配慮される

以下では、上記のような問題が起きてしまう理由について解説します。

仕事が上手く進められない

障害をもつ方は、身体的な制約が原因で仕事が思うように進められないケースがあります。

たとえば、移動に時間がかかる、特定の作業が難しいなど、物理的なハードルが存在します。

適切なサポートがない場合、これらの困難が蓄積し、ストレスの原因になる恐れもあるので注意しなければなりません。

そのため、業務内容や職場環境に合わせた柔軟な対応が求められます。

コミュニケーションがうまくとれない

障害者雇用において、特に重要なのがコミュニケーションです。

身体障害を持つ人の中には、特定の場面で意図せずコミュニケーションが円滑に進まないケースがあます。

これがチームワークや仕事の進行に影響を与える場合があるのです。

例えば、手話や筆談が必要な場合、職場がその手段を十分に提供できていないことが、理解不足につながってしまいます。

会社側の配慮に不満がある

障害者として働く中で、会社側の配慮が不十分だと感じる方も少なくありません。

具体的には、職場のバリアフリーが整っていない、仕事の割り当てに無理があるなどの状況があります。

反対に過度な配慮が行われ、本人が「特別扱い」と感じることも不満の一因となる恐れがあります。

評価が適正でなく感じる

障害者が感じることの一つに、自分の評価が他の従業員と比べて適正ではないという問題があります。

障害の影響を考慮しすぎた評価が行われるために、仕事の成果が正当に評価されないと感じてしまうのです。

特に、努力が正しく認められない場合、モチベーションが低下する要因となり得ます。

通常業務に支障はないのに過度に配慮される

障害者が働く際に経験する「あるある」として、必要以上に配慮されることがあります。

例えば、本人は通常の業務をこなせるにもかかわらず、周囲が心配しすぎて負担を減らそうとするケースです。

結果的に、成長機会を失い、自分の能力が過小評価されると感じてしまうのです。

障害者を雇用する企業側のあるある

障害者を雇用する企業側のあるある

障害者を雇用する企業側も、多くの悩みを抱えています。

とくによくあるのは、以下の2つです。

  • 仕事の注意がしづらい
  • どこまで手助けして良いかわからない

これから障害者を雇用していこうと考える企業は、上記の点を考慮しながら進めていきましょう。

以下では、上記の悩みが起きる理由について解説します。

仕事の注意がしづらい

企業側から見ると、障害者に対して業務上の注意をすることが難しいと感じるケースがあります。

例えば、障害に配慮するあまり、業務の進捗や質に対するフィードバックが遠慮がちになるようなケースです。

しかし、遠慮して注意ができないと、結果的に生産性に影響が出る恐れがあります。

適切な指導ができないことは、企業にとっても本人にとっても成長の機会を逃す原因となるので、バランスよく注意をしていかなければなりません。

どこまで手助けして良いかわからない

障害者雇用をする際に、企業がよく直面する課題の一つが、「どこまで手助けすべきか」という問題です。

過度なサポートは自己成長の妨げになりますが、サポートが不足すると、障害者が業務に支障をきたす可能性があります。

このバランスを取るために、企業は個々の障害の程度や本人のニーズを理解し、適切な対応策を考える必要があります。

障害者雇用のあるあるを防ぐためのポイント

障害者雇用のあるあるを防ぐためのポイント

障害者雇用のあるあるを防ぐためには、「周知」と「理解」が必要だと考えます。

ここまでで紹介したあるあるの多くは、周知と理解があれば解決するケースがほとんどです。

以下で具体的なポイントを解説しますので、改めて障害者雇用で意識すべき点として参考にしてください。

障害の内容について共有する

誤った配慮や不適切な業務配置を防ぐためにも、障害の内容は従業員に共有しておきましょう。

従業員が障害の内容を理解することで、障害者の能力を最大限に活かせるようになります。

反対に、障害の内容を共有しないまま雇用を進めると、従業員が障害者の能力や制限を正しく理解できず、適切な業務依頼ができなくなる恐れがあります。

例えば、パソコンを使った業務や書類作成が問題なくできる障害者がいても、その能力が周知されていないために、適切な仕事を任せられないという状況が起こり得ます。

このような状況を避けるためには、以下の3つを行うとよいでしょう。

  • 障害者自身による情報共有
  • 雇用前の従業員への説明
  • 定期的なコミュニケーション

適切な情報共有を行い、障害者が活躍できる職場環境を整えていきましょう。

従業員が障害について理解を深める

職場全体で障害に対する理解を深めることも、障害者雇用の成功には欠かせません。

従業員が障害について適切な知識を持ち、どのようなサポートが必要で、どのような対応が過剰であるかを理解しておくことが望ましいです。

可能であれば、研修やワークショップも行うとよいでしょう。

障害者雇用を企業の力にしていく

従業員雇用が促進されている昨今では、従業員の人数に応じて一定数の障害者を雇用しなければペナルティが科されてしまいます。

そのため、「仕方なく障害者を雇用している」企業も少なくありません。

しかし、障害の内容を理解して適材適所の配置を行えば、企業の即戦力になる可能性があります。

今回紹介したあるあるについても、理解が足りていないために起きてしまう内容がほとんどです。

ただし、障害者側も適切な説明や対応が必要です。

ぜひ障害者側も雇用する側も、今回の記事を参考に、企業の力となる働き方を考えてみてください。

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